ブランディング02:つむぎラボが考えるブランディング

2020年06月10日 ブログ

 

ここ10年ほどで佐世保のような地方都市でも「差別化のためにはブランドの確立が必要だ」「ブランドが古くなったのでリブランディングしなければ」「うちの会社にはブランドがないからなあ」そんな声をよく聞くようになりました。

しかしこの場合の「ブランド」「ブランディング」は特定のブランド名(ルイ・ヴィトン、メルセデス・ベンツ、アップル etc.)や「名の通った会社、商品」「高級品」などと同列の確立された名声のような意味合いで使われていることがほとんどです。

 

製品は工場で作られるが、ブランドは心の中でつくられる。(ウォルター・ランドー)

 

 

これは世界的なブランディング会社ランドーアソシエイツの創業者、ウォルター・ランドーの言葉です。この言葉の通り、ブランドはユーザーの心の中につくられるもの、「心象」です。

 

企業が「うちは最高品質のサービスしか提供しない」と宣言して広告キャンペーンを実施しても、顧客が「あそこのサービスは口では最高品質と言っているけど、実際使ってみるとイマイチだよな」と思う状況であればブランドとはなり得ません。

企業が「●○と思われたい」という思いと、顧客の「●○と思うよ」という思いが合致してこそブランドたり得ます。そのために企業は「●○と思われ」るための広告を打ったり、店舗を改装したり、またはサービスを改善します。

そうして提供する商品・サービスはもちろん、店舗・オフィスの雰囲気、サービス品質、スタッフの接客態度や身だしなみ、広告表現まで、顧客とのすべての接点において「らしさ」を体験してもらい、その体験が積み重なることで徐々に「●○と思うよ」という状態になるのです。

 


 

 

例えば目の前に2杯のコーヒーがあります。片方は白無地のマグカップで値段は350円です。もう片方のマグカップには有名なコーヒーチェーンのロゴマークが記されていて値段は500円です。あなたはどちらを選択するでしょうか。

もちろん飲んだ経験の有無や価格差はありますが、無地のマグカップを選ぶ人は少ないでしょう。 2つのコーヒーには「水分である」「温かい」「香りがよい」などの機能的な差異はほとんどありません。違うのはマークがあるかないか、それだけです。

でも顧客は多少高くてもマークが入ったマグカップのコーヒーを選ぶ。そして価格差以上の満足を得ます。企業側は競争せずに適正な利益を得る。互いがWin-Winとなる関係を構築できる無形の財産がブランドです。

 


 

企業または商品・サービスが「ブランド」として認識されると、ニーズが発生したときに真っ先に「ブランド」が選択の候補に挙がるか、もしくは指名買いされます。こうした選好性は価格競争からの解放を意味し、その企業に利益をもたらします。

さらに利益が確保できれば、社員へもその分の利益を還元できるようになります。すると社員とのエンゲージメントも向上し、離職率も低下していきます。さらにエンゲージメントが高い会社には、おのずとその輪に加わりたいと考える人も増えるという好循環を生み出します。 このような「ブランド」を中心に据えた企業活動をすすめていくのが「ブランディング」です。

前述したようにブランドとして確立していくためには商品・サービスはもちろんのこと、店舗・オフィスの雰囲気、サービス品質、スタッフの接客態度や身だしなみ、広告表現まで一貫したユーザー体験を必要とします。そのためには各戦術の企画立案をひとつの大きな旗印(理念・概念)のもとで、一貫して実施していく必要があります。

 


 

 

ただし一口に「ブランディング」と言うのは簡単ですが、実際に行うとなると話は別です。 ブランディングは個々の戦術の指針となる「戦略」です。

顧客の心に作用し、企業が「こうありたい」「こう思われたい」といった心象をつくっていく企業活動全般に及びます。単にロゴマークを作ればよい、各種ツールのデザインを統一すればよい、認知率を上げるキャンペーンを実施すればよいという訳ではありません。

企業・ブランドが顧客に対して約束する理念をしっかりと定め、理念に沿った施策を一気通貫で実施していきます。そういった意味からブランディングは経営戦略をふまえたうえで行われなければなりませんし、経営層の参画なしには行えません。

またブランドと顧客の接点すべてが施策の対象となるため、その範囲は製品・サービスにとどまらず、店舗や接客、スタッフの立ち振る舞い(製造業などでも同様です)まで多岐にわたります。労力も時間もかかる活動です。

いち顧客としての私たちが「ブランド」と認める会社、製品、サービスは、顧客に選ばれ続けるために、細部にわたってブランドの価値を磨き続けています。それがブランドがブランドであり続けられるゆえんです。

 


 

情報があふれ、技術革新のスピードがどんどん上がり、あらゆるものがコモディティ化する時代においては、新しい技術はすぐにキャッチアップされ、コストカットも限界です。顧客は世の中にある製品・サービスに違いを見つけることがとても難しくなっています。

企業が大きな差別化要因と思っているポイントが、顧客にとっては違いとすら認識してもらえないことが往々にしてあります。

だからこそ機能的な価値ではなく、情緒的な価値で差別化していく必要があるのです。 ブランドによってWin-Winとなれる世界は、社会全体によい影響をもたらします。私たちは特に地方の中小企業に対してサポートを行い、三方よしの社会を実現したいと考えています。


 

関連記事:Withコロナの今こそ取り組むべき“打ち手”とは

 


つむぎラボとは

認知(知名度)や販売促進、採用などの課題を抱える企業に対し「ブランディング」によるサポートを行っています。企業らしさと強みを明らかにすることで、他社との差別化を行い、顧客との良好な関係を末永く築くことができます。持続的に成長できる企業を増やすことで、経済が潤い、人材も集まり、地域が元気になる。そんな未来を目指しています。(所在地:長崎県佐世保市)

 

 

 

 

facebook twitter