ミニセミナー「ブランドとブランディング事始め講座」

2021年07月21日 お知らせ

 

 

長崎県中小企業家同友会北松浦支部の7月例会にて「ブランドとブランディング事始め講座」というテーマでお話をさせていただきました。支部以外の会員さんもZOOMで参加され盛況でした。

 


 

40分という限られた時間でしたが、分かったようで分からない「ブランド」という言葉の意味や、ブランドをどうやってつくればいいのかといったことをコンパクトにお伝えできたと思います。話の後のディスカッションでは活発な意見交換もしていただけたようです。

 

ご意見の中には「ブランドやブランドづくりを仕事にしている人がいるというのを初めて知った」というものがありました。ブランドという言葉は私たちの暮らしにすっかり浸透していますが、ブランドマネージャーという職種やブランディングという仕事はまだまだ馴染みが浅いと思います。
元広告屋がいうのもあれですが、ブランディングをしっかり確立できれば、広告に予算を割く以上のものが得られます。それは売上にとどまらず、差別化といったライバルに対する競争優位性であり、同時に社内のエンゲージメントやや採用などにも好影響を与えます。
地域の企業様にお役に立てることを信じて、今後もこうした啓蒙活動ができたらと思っていますので、「話を聞いてみたい!」という方がいらっしゃればお声がけください。

 

こういう機会を与えてくださった西海みずき信用組合佐々支店の前川支店長には感謝です!また画像をご提供くださいました株式会社グッドハウスの鬼塚社長、どうもありがとうございました。

 

セミナー登壇のお知らせ

2021年07月10日 お知らせ

 

 

高校時代の同級生である西海みずき信用組合佐々支店の前川支店長のお取計らいにより、長崎県中小企業家同友会北松浦支部の7月例会にて「ブランドとブランディング事始め講座」というテーマでお話をさせていただくことになりました。通常は会員さんの経営に関する報告をされているようですが、今回はゲスト登壇ということで簡易セミナー形式となります。

「事始め」ということでブランドについて初歩的な理解ができるようなお話をする予定です。ゲスト参加もできるようですので、ご興味のあられる方はお知り合いの会員の方へお尋ねください。

 


長崎県中小企業家同友会北松浦支部 7月例会

報告テーマ:「ブランドとブランディング事始め講座」

日時:2021720日(火)19002100

場:松浦シティホテル 〒859-4501 松浦市志佐町浦免1782-1


 

 

ブランディングとマーケティングの違い

2021年06月26日 ブログ

 

 

ブランディングは「企業の経営目的を達成するための全社的な取り組み」とし、経営戦略、マーケティング戦略、コミュニケーション戦略に縦串を刺すものと定義づけられています。(一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会の定義)しかしマーケティングの側からすれば、ブランディングはマーケティングのいち戦略とされることもあるようです。

ブランディングとマーケティングはお互いに切っても切れない関係であることは間違いありません。違いを理解するためには、それぞれの役割を考えると良いです。

 


 

簡単に言うと、ブランディングが目指すのは「売れ続ける仕組みをつくる」こと。それに対してマーケティングは「売れる仕組み」をつくることです。

マーケティングはその名の通り「Market(市場、取引)」という言葉からできた言葉です。このマーケティングという言葉には的確な日本語訳がありません。そのため人によっては間違った解釈で「販売促進」だったり「市場調査」といった狭義の意味でしか捉えられていないこともあります。

例えば、マーケティング戦略を考える時のフレームワークに「4P分析」があります。4PとはProduct(製品・サービス)、Price(価格)、Place(販売場所・提供方法)、Promotion(販促活動)の頭文字で、これらの要素を複合的に検討することで市場を創造できるというものです。

 

Product:どのような製品・サービスを提供するのか
Price:その製品・サービスをいくらで提供するのか、どのようなチャージ方法か
Place(Channel):その製品・サービスをどのように提供するのか
Promotion:その製品・サービスをどのように販促するのか

 

経営学者のピーター・ドラッカーはマーケティングの目的について「マーケティングの狙いはセリング(売る行為)を不要にすること」と語りました。つまりマーケティングとは顧客や市場のニーズを理解し、ニーズに合った商品・サービスを提供することで、自然に売れる仕組みをつくろうというもの。理論で言えば、マーケットイン(市場ニーズありき)発想の戦略です。

 

しかし実際の実務では「この商品を売るにはどうしたらいいか」というプロダクトアウト発想(製品ありき)を起点として、市場ニーズを探り、どの市場でどんなチャネルで、どういう販促を行えば売れるだろうかと考える際に使われることが多いと思います。


 

一方、ブランディングは企業が「☆☆と思ってほしい」という意図がユーザー(消費者、顧客)に伝わり、それが積み重なっていくことでユーザー(消費者、顧客)が「☆☆と思うよ」というイコールの心理状態になることを目標とします。「☆☆と思ってほしい」というのは企業独自の価値であり、「☆☆と思うよ」というのはいわゆるブランドイメージというものです。

 

あなたも身の回りで「社長たるものクルマはベンツでなくては」とか「本多翼ちゃんがおすすめするなら買いでしょ」とか「本気で痩せたいならライザップだな」みたいなことを思った経験があると思います。

何かの商品・サービスを選ぶ時に、他に自分に合うもっと良い選択肢があるかもしれないのに、自分が持っているイメージで決めてしまう、それはブランディングが成功しているからに他なりません。

 

ただしユーザー(消費者、顧客)が心のなかに企業イメージを蓄積してくれないとブランドはできません。ただしブランドができてしまうと「指名買い」されるようになります。それも高くても買ってもらえるようになります。さらに何度でも買ってもらえるのです。これが「売れ続ける仕組み」の意味です。

 

「良い商品・サービスがあれば売れる」というのは幻想だということは大抵の経営者の皆さんは理解されていると思います。しかしマーケティングが必要だ、ブランディングが大事だとわかっていてもなかなか自社のリソースだけでは実行できない、実行してもうまく回らないと思っておられる方も多いでしょう。

そんなときは外部の力を借りることを検討されてみてはいかがでしょうか。

 


 

 

BtoB製造業におけるマーケティングDX

2021年06月18日 お知らせ

 

 

製造業に限らずあらゆる業界で「DX」、いわゆるAIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務を変革する抜本的な取り組みの推進が求められています。

生産現場へはAIの導入やERPなどの基幹システム、総務部門へはHRシステムなどさまざまな業務部門へのデジタル化が進んでいます。そのなかでも取り組みが遅れているのがマーケティング分野のDXです。

 


 

2016年版のものづくり白書における「今後3年間に優先される投資分野」において、最先端テクノロジーや設備の拡張、従業員報酬と教育の増加といった生産現場および人事教育に対する投資意欲は海外企業に対して勝っていますが、広告・マーケティング、ビジネスモデルの変革などでは大きな開きがあります。さらに国を挙げてDXによる競争力の底上げを推進しているにもかかわらず、マーケティング分野でのデータ活用は進んでいないのが現状です。

 

出典:2016年版ものづくり白書(概要)「平成27年度ものづくり基盤技術の振興施策」

 

出典:2019年版 ものづくり白書 (平成30年度 ものづくり基盤技術の振興施策) 「概要」新たなビジネスモデルの展開

これまで日本の製造業は「最安のもの」を生み出すことで成長してきました。その後、中国をはじめとしたアジア諸国に価格競争力を奪われた後は「最良のもの」を生み出すことで企業を維持してきました。しかし2009年には工業生産額で中国に追い抜かれ、海外企業の品質が向上するにつれ、品質の優位性も危うくなっています。

製品購買において価格は重要なファクターですが、中国・アジア以外の北米・ヨーロッパの企業に目を向けると必ずしも価格や品質が大きく日本製品を上回っているわけではありません。特許などの技術的優位性にしても、新しい代替技術で対応できることも多くあります。そこで注目されるのが、マーケティングです。

 


コロナ禍で改めて見直されるウェブサイト

製造業におけるマーケティング活動で最もなじみ深いのが「展示会」でしょう。自社製品・技術に実際に触れていただいた見込み客に対して、後日アプローチをするという手法は有効です。しかし長引くコロナ禍で新規顧客獲得の有力な手段であった展示会やセミナーが実施困難となり、テレワークが当たり前になったことで新規顧客や見込み顧客に会うことも難しくなっています。これまでの常識であった対面でのビジネスが困難な今、顧客と企業の接点が非対面の”インターネット”に集約されてきました。

そこで今、改めてウェブサイトの重要性がクローズアップされてきています。実際にコロナ禍において多くの企業がウェブサイトの改修図っている、または予定しており、テレワークやオンライン展示会の普及が進む中、営業・販促の手法もWEB活用による施策強化を重視する様子が伺える結果となっています。

 

出典:株式会社マーケライズ「製造業界の営業・販促担当者を対象に企業ホームページの活用状況調査」(2021年1月)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000022054.html

 

出典:株式会社マーケライズ「製造業界の営業・販促担当者を対象に企業ホームページの活用状況調査」(2021年1月) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000022054.html

 

出典:株式会社マーケライズ「製造業界の営業・販促担当者を対象に企業ホームページの活用状況調査」(2021年1月) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000022054.html

ウェブサイト改修2つの視点

ウェブサイトを改修する場合に必要な視点が2つあります。

1つめは「ブランディング」の視点です。ブランディングというと、車やアパレルなど特定の製品を消費者に向けて宣伝する「BtoC」視点のイメージがあります。企業間取引を行うBtoB製造業では、製品の検討から販売までのプロセスが複雑であり、消費者とのつながりをイメージしにくいためブランディングが重要視されていないのが現状です。しかし、これは大きな間違いです。

現在では誰もが情報のアンテナを張りやすい環境になり、あらゆる面で競合他社と比較されやすい状況となりました。そのためビジネスだけでなく「広報・宣伝」、「採用・人事」など多岐にわたって、ブランドがあるほうが圧倒的なアドバンテージとなります。

 

 

2つめの視点が「マーケティング」の視点です。

展示会を例にとると、展示会の来場者は御社の製品や技術が自分たちの課題解決につながることを期待しています。それがわかっているのでどのブースでも来場者にサンプル提供やデモンストレーションを行いながら、ユーザーの情報を収集し、その場もしくは後日の商談へとつなげていきます。

ウェブサイトも同様です。BtoB製造業のウェブサイトを(わざわざ)訪問するユーザーは有望な見込み顧客のはずです。展示会の時と同様に御社の製品や技術が自分たちの課題解決につながることを期待しているのです。

 

ではここであなたに聞きます。御社のウェブサイトには訪問してきたユーザーが期待する情報があるでしょうか。

訪問者は(あなたがそうであるように)欲しいものがなければすぐにブラウザのバックボタンを押して、検索結果のページに戻るでしょう。そして同業他社のウェブサイトを巡回します。そういう状態では、どれだけ検索広告やSEO対策にお金をかけても、問い合わせはほとんどないでしょう。

 


 

ウェブサイトの改修というのは見た目のデザインを格好良くしたり、スマートフォン対応にすることでは決してありません。そんなところにコストをかけるのではなく、ユーザーのわざわざ自社のウェブサイトを訪問する理由を真剣に考え、彼らが欲しい情報をわかりやすく伝えるためのコンテンツ制作や、ケーススタディや技術情報を学べるホワイトペーパー製作とダウンロードできる仕組みづくりなどにかけたほうが良いということが理解できるでしょう。

もちろんそれらを勘案したうえで、必要な仕組みを導入できない、システム自体が古くてセキュリティの懸念があるなどの理由から全面的にリニューアルするということもあるでしょう。

そうした場合は時間も費用もかかりますが、自社のブランディングとマーケティングをいちから見直す絶好の機会となります。ぜひ良い戦略パートナーを見つけてマーケティングDXを推進してください。

 


 


ブランドへの誤解

2021年06月15日 ブログ

 

 

 

私たちは暮らしの中でなんらかのニーズが発生したときに膨大な選択肢から「ブランド」によって絞り込んでいます。言い換えるとニーズに対するアクションを検討する際に、「ブランド」がなければ情報を処理し、判断を下すことが難しくなります。
ブランドという言葉は私たちの生活にかなり浸透していますが、その意味についてはまだまだ誤解が多いように思います。

 


 

まずブランドは高級品の証であるという誤解。例えば「メルセデス・ベンツ」「ルイ・ヴィトン」「柿右衛門」といえば高級品ですし、誰もが認める「ブランド」です。では「ユニクロ」「無印良品」「イケア」だとどうでしょう。取り扱っている商品は決して高級品ではありません。むしろ誰もが買いやすい価格設定になっていまが誰もが「ブランド」だと認めているはずです。

 

単純に「差別化」するための要素としてロゴマークやデザイン、ネーミングなどがあればブランドとして成立するというものも大きな誤解です。それらはもちろん差別化戦略の1つの手段ですし、ブランドを成立させるためのファクターですが、それだけでブランドが成立するものでもありません。

 

 

大切なことは、ブランドというものは「こうすればブランドになる」と考え、取り組んでもそれだけで成立するものではないということです。ではどうすればブランドとなり得るか。

ユーザー(消費者、顧客)である私たちが「この商品には☆☆という価値がある」と認めた時、その商品は初めて購入動機となる価値を持ち、競合商品に対する差別化要因となります。つまり「焼印」です。商品価値やその目印となる記号がユーザーの心に積み重なっていくことでブランドが形成されていきます。

つまりブランドとは企業が「☆☆と思ってほしい」という意図がユーザー(消費者、顧客)に伝わり、「☆☆と思うよ」と思ったときに初めて成立するものです。ユーザー抜きの企業都合だけでは形成されないということがおわかりでしょうか。

 

 

世の中の「ブランド」と言われる企業も、私たちと同じ無名な企業からのスタートだったのです。上記に上げた「メルセデス・ベンツ」や「ユニクロ」といったブランドも『私たち(商品・サービス)をこういうふうに思ってほしい』という理念のもと、商品を作り改良を続け、理念を届ける広告やキャンペーンを展開してきた積み重ねの上で、現在、私たちが想起するブランドイメージというのをつくってきました。

 

ブランドづくりを行っていく場合は、目先のロゴやデザイン、ネーミングにとらわれずに『私たち(商品・サービス)をこういうふうに思ってほしい』という理念づくりから進めていきましょう。

 


 

 

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